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柔らかひつまぶし 割烹「うな善」

いまや【名古屋めし】の代表格となった、うなぎのひつまぶし。
名古屋駅近くで半世紀、うなぎ専門店として創業。現在、三代目。
よだれが出るような香ばしい匂いが漂う店内で、社長の中西祥雄さんに伺いました。

原  「うなぎのひつまぶしって、食べ方を変えれて本当に美味しいですよね。看板メニューでもある【柔らかひつまぶし】ってどんなものですか？」
社長「名古屋のうなぎの焼き方って、腹開きで焼いて、たれをつけては焼くという関西風蒲焼の店が多いんですが、当店では背開きにして白焼きし、強火で蒸すという江戸風蒲焼をお出ししております。
細かく切った蒲焼ではなくて、大き目の身をそのままドンを乗せています。これをしゃもじで切って召し上がっていただきます。
蒸すことでしゃもじで切れる柔らかい蒲焼になるんですよ。
15年ほど前からメニューに出しておりますが、以来人気の一品です。」

ちなみに【柔らかひつまぶし（上）\2100】【柔らかひつまぶし（特）肝吸付＝うなぎが上の2倍！\3800】です。

原  「うなぎって言うと昔は浜名湖、今は一色町が頭に浮かぶんですが、うな善さんのうなぎは何処産なんですか？」
社長「うちは昔から、静岡の吉田のうなぎを扱っています。そこの業者から選りすぐってもらったものを毎日送ってもらっています。元々は初代が浜名湖でうなぎの養殖業を営んでいたんです。当時、その頃の仲間たちと一緒に、食事のできるお店と言うことで東京・名古屋・湖西にお店を出したんですが、今は２店になりました。」
原  「静岡の吉田ですか？」
社長「うなぎはいい水のあるところで育ったほうがいいんです。吉田には富士山の湧き水がいっぱいあり、常に新鮮な水が動いているんです。
皆さん天然物が良いって言われますが、高知県の四万十川のような清流で育ったうなぎは格別ですが、水が悪いところで育ったうなぎはくさい臭いが抜けませんね。」
原  「こだわりはうなぎだけでなく、他にもあると伺ったんですが。」
社長「お米は三重県松阪市の契約農家の方に、有機農法のコシヒカリを直接送ってもらっています。水は8年ほど前からシーガルフォーを使っていますので安心しています。
特に肝吸（お吸い物）・吸茶（お茶漬け用）・煮物の味が良くなって、自信を持ってお出しできます。タレも継ぎ足し、継ぎ足ししながら作り続けていますね。」
原  「50年近くもですか。タレは古ければ古いほど良いんですか？」
社長「そうではありません。毎日、多くのうなぎをさばいて、いいうなぎを使っているところのものが良いと思います。臭いのあるうなぎですと、うなぎから出る油が良くないのでタレにそのニオイが移ってしまいます。
それと毎日使っていないと油分が酸化してしまいますからね。
特にうちのタレは薄めですのでより影響しますね。」
原  「これからの時期ですと他には何がおすすめですか？」
社長「柔らかひつまぶしは年中ございますが、この時期は忘年会・新年会のシーズンですので特別プランをご用意しております。ふぐ料理やちゃんこ鍋を取り入れたうなぎ料理がございます。30名様用の貸切宴会個室も完成し、座敷と椅子席の特別室もあります。ご家族連れや会合でご利用下さい。」
原  「お忙しい中、ありがとうございました。では、柔らかひつまぶしをお願いします。」

取材後記
柔らかひつまぶしと言うとおり、本当にフカフカの蒲焼で木のしゃもじで切り分けながらいただきました。ひつまぶしの良さはその日の気分で、いろいろな味を楽しめることでもありますよね。吸茶（お茶漬け用のダシ）が美味しくて、お茶漬けで2杯いただきました。
万博期間中は全国各地のお客様がお見えになり、例年の4割増しのにぎやかさだったとのことです。取材当日もよく流行っていました。
地元のテレビでもよく取り上げられ、ご存知の方も多いかと思いますが、是非お召し上がり下さい。ひと味違った、あっさり目のひつまぶしです。
ランチの時間にはうな丼（肝吸・茶碗蒸し付）\1250からございます。（おすすめ人 原）

愛知県名古屋市中村区名駅1-17-26
TEL：052-551-5235
営業時間：11:30〜14:00 16:30〜22:30（祝日は21:00閉店）
定休日：毎週日曜日
席数：80席
駐車場：300台 駐車券サービスあり